『眠たい季節』について、描いたこと以上を言葉にできず感想を最小限に留めたのですが、もう少し聞きたいと有難いメッセージを頂戴しましたので何か書いてみようと思います。先日雑に感想を書いた『TYRANT』も実験的につくった箇所が多く、正直自分でも何を言いたくて描いたかわかんないまま出力してるので(マジ?)、改めて内容に即して振り返りたいと考えています。

※ここから下は読んだ人前提の内容です※
※ついでに夏イベ2023の内容にもさらっと触れます※


『眠たい季節』のこと

「キャストリア未召喚でモルガンとオベロンだけがいる」という設定のカルデアでした。
カルデアでバカンスができそうなモルガンとできなさそうなオベロンを思って描いたんですが、夏イベ2023、管理者視点(外側からの俯瞰)やれるのにリゾート内側で楽しむつもりのモルガンと、ずっと外側にいて最後「楽しんだ?」て聞いてくるオベロンが見られて拳を握っていました。

モルガンがバカンスできそうというのはただ暇を潰せる(無視できる)能力があるだけかなと妄想しています。

そのモルガンがほんの少し乱れた声でオベロンに寄るな糞虫と言うところ爆萌え、、、、オベロンがアンタの絵本よかったと湿っぽいこと言うのに返事するはずもないし。でも夏イベ見た感じだとかなりの距離感を保って平和にしてるのすごいなー。本編でモルガンが「あのめんどくさいやつ」呼ばわりした後、エピローグ後クエでオベロンが「ほーんとモルガン(笑)」みたいなこと言ってたの萌えすぎて…関わったら即死かもだけど顔さえ見えなければあんくらいのしょうがないやつ みたいな距離感なんでしょうか? 大好き! 藤丸とオベロンを繋ぐのがキャストリアのように、モルガンとオベロンの間にもまたAAがいたらそれはそれでまた爆萌えだな~。

だからキャストリアいなかったら色々始まってないし終わっちゃうんじゃない?と思って…起点は「汎人類史でも変わらず息しづらそうなオベロンの不安定と、すべての感情が冷え切っているためにいっそ安定しているモルガンが見たい」だったんですが、キャストリアの不在という妄想ができたのでポンと描きました。
「それでもあんたに~」の台詞はド趣味ですね。恥ずかしいです。マスターと絆Lv挙げてくモルガンに対して、オベロンはアンタこんなとこで何やってんだよ!もちょっとあってほしいし、自分の幕引きという物語に「寄るなクソ虫」の一言は納得も笑いもするけど、「えっ終わり?」もあってくれないか? こんなとこで何やってんだよ は全反射して自分に返ってきてくれ。

この藤丸はレポート溜めるのせいぜい2カ月くらいぽい顔してる。
モルガンとマスターの面談はある程度成り立つけど、この藤丸とオベロンは全然うまくいかなさそう。藤丸の遠慮を和らげてくれるキャストリアがいなければ。でもその点でいえばオベロンのほうが藤丸より冷めていて物事が広く見える(当事者のくせに視点を外側に置いて俯瞰で見る)から、藤丸が管理者面は一旦置いて素直に自分の気持ちを伝えれば歩み寄ってくれそう。自分があなたに対してここにいてほしいんだと思っているということ。

LB6でも他の異聞帯・特異点でも、「ここで縁が繋がったからカルデアに喚べる」というような物語進行上の星のめぐりあわせが好きで、異聞帯・特異点到達前召喚IFはあまりやらないんだけど、「出会ったのに再び呼べない」は空しくてかなり好きかも。小太郎幕間で「召喚経路のエラー」による召喚失敗があるのとか。

砂時計タイムは、モルガンからオベロンに一言言ってやりたい気持ちがあるわけでなくマジの慈悲。どうあれ「そのようにしかあれない」という生物への。宿敵同士、こんなところで勝手にコンティニューする羽目になって、疲れ果てた今もう顔も見たくない相手ではあるけれど、腹の底まで知ってしまったなら仕方がないと思える部分もあるでしょう。

カルデアが推奨するはずもなく、モルガンが秘密裏で一方的に呼びつけただけなんだけど、この流れであればオベロンは行く(といいなと思います)。「おまえのせいで」を繋げてきたふたりがカルデアで同僚やってるの滅茶苦茶だし、こんなことがあっても戦いの日々は続いていってほしいな~

でも夏イベで実際うまいかんじで距離とってんの見ると素直によかったね!と思います。
オベロンもモルガンも汎人類史側に呼ぶのはいけないことなんだろうけど。くたびれたふたりがそんなかんじでダラダラやってるのは、安心します。

『TYRANT』のこと

それぞれの場面は簡単なのにやたら意味深な表現が多くてアレでほんとすみません。。
色々と実験的に描いたのでまとめきれてないしよくわからんな(最悪)みたいな箇所があったりするのですが、自分の整理もかねてメモしてみます。こういうのはあとがきに書きなさいよ! 漫画がうまくなりたいなあ

RE

オベぐだ♂本は既刊で3冊出しているのですが、カルデアにいるオベロンのことを概ね「藤丸に対するオベロン」の形で描いています。描いてるつもりです、、!もう何のやる気もないし己のことを話すつもりもないオベロンがカルデアの物語に登場するなら、それは世界の危機やマスターに関わることのはず(妄想)で、そのカルデアで起こるアレコレのなかで特にオベぐだ♂にカメラを固定した同人誌を描いてる、みたいな設定で妄想です。

自ら動かない・語らないのであればカルデアでオベロン単体の物語を描くことはできない、「オベロン本人だけを直接描けない」というルールでやっています。オベロンを描きたくて主人公を描いているというか、藤丸を通してオベロンを描けたらという気持ちです。

でも藤丸の話ばっかりだなこの本、ていうかずっと藤丸の話ばっかりですね。主人公の主人公性が好きだから仕方ないということで…


zeroの王問答が好きです。本当はこの本で王問答やってほしかったんだけどな~ わたしの頭が足りずまとめられなかった… ブリテンの結末をやり直したいセイバーに、そんなんでは人を導けない、王っていうのは民にかしづくためのモンじゃなくて生き方を見せるもんだっていうライダーが滅茶苦茶かっこよくてファンです。

モルガンは「支配することしかできない」と自称するように、自分が民を支配している状態が理想であって国家としての理念はない、民に見せる夢はなく導きを与えるわけではない、みたいな暴君像を想像しています。妖精騎士へのギフトは対処であって導きではないという解釈です。だから夏イベでバーゲストに発破かけるとこ、”王としておまえを導かない”という乱暴な導き、王じゃん…て思って興奮しました。

ヴォーティガーンは、モースの王のころはただモースを引き連れているだけ、支配しているだけで、導きではなかったのかなと思います。王属性はざっくり自らが理想とする場所へ民を導こうとする資質のことなんだろうと思っています。間違ってるかも。ここらへんはそういう同人誌のひとなんだな…くらいのふわっと受け止めてください。
オベロンの皮被せられて掃きだめで下級妖精(萌)として生まれちゃったオヴォがあの森で何してたん?て思うとほとんど何もしなかったんだろうな。だといいな、という妄想です。オヴォがいるだけで嬉しそうな妖精たちと勝手にしろのオヴォ…いや麦茶つくって振る舞ったりはしてたんかもしれないけど 家庭的すぎるやろ 既刊『holeday』でちょい描いたんだけど冬になったら妖精みんな死んじゃって、王であれば、民であったなら救い(導き)を与えたかもしれないけど、オヴォは目的外だから干渉しないという己のルールを徹底していたら哀れでかわいい。

夏イベ2023で己の立ち位置を明示して振る舞おうとしていること、でもコントロールできない己の性質に振り回されることがある(感情を優先するとろくなことにならない)が垣間見えて良かったな~ 苦労してるオベロンの顔面が一番味する


王ではないけれど妖精たちに求められたからそのように振る舞った、それは多分対外的に少し丁度いい役割で、でも本人の役目からは少し逸脱していた、妖精王ってそんなかんじだといいな。迷子に縋られて、振り払えば死んでしまうみたいな顔のそいつらを邪険にはできなかったんだったらいい。それは王の振る舞いではないけど、王様を求められてなんとかお出しできた結果だった、みたいな、儚さを勝手に感じています。

超なげ~ どんだけ話すんや

でもカルデアで秋の森であった話オベロンってしてくれなさそうだよね!少なくとも藤丸にはしない!しないでくれ~!! 藤丸はあの秋の森で一度別れを告げたので。あの秋の森はオベロンのなかにずっとあるけど、少なくともカルデアにあってはもう誰にも触れられない場所であれば嬉しいです。AAは入ってくるかもだけど… 妖精全員死んだ冬の森に藤丸を招待するオベロン描いたことあるけど(最低)、おまえ何しにきたの? と冷や水ぶっかけるとこはちょっと見たい気持ちがあるのはマジです。



でもそういう、秋の森の妖精たちへそんなふうに振る舞った、最悪の中の最善を見つけるようなささやかさを藤丸にも与えてくれたら嬉しいです。「RE」の最後で悪役として便利に使ってくれなんていわせちゃったけど、実際そういう立ち位置を自ら望んでるぽくて外野面ずるいよな。
夏イベ2023で「必要なのは解決じゃない、希望を示すことだ」って言ってたの良すぎるな。オベロンは希望を示さないけど、希望を示すことの意味を理解してて、ほんとにずるいよ~


ダ・ヴィンチちゃんに秋の森のこと話したのは友情でなく、信頼関係構築という足し算引き算の情報共有が目的だったからです。カルデアに力を貸すという言葉のなかで、ダ・ヴィンチちゃんが己を評価するのに十分な情報を与えようとしているんじゃないかな(なにそれ)
オベロンに語らせてるシーンだけどふわっと自分が何かは明言せず、「おまえがどう扱ったか」を回答としてるあたりに譲歩がみえるんじゃないでしょうか!ハイ! 勢いで誤魔化されてくれーっ!



Re:re

このシーンを描くためだけに入れた漫画でした。
次は絶対に恋愛の話をめっちゃするぞ…! という気概です。

でもこの漫画入れたせいでなんか時系列的に後続の漫画で出てくるアルキャスとか諸々がだいぶ整合性とれなくなっちゃったな! まあ… 未来の自分がなんとかしてくれることでしょう。

藤丸→オベロンへの気持ちは滅茶苦茶淡くて、どうなんだろ、まあ好きかというと気になってる(でも問題が多すぎるんだよな) みたいなかんじです。

この「失意の庭のことは自分だけの出来事だ」と語る藤丸は、あれを壁越しにキャストリアが見ていたことを知らないでしょうという妄想です。

「RE」も、失意の庭のオベロンは藤丸が想像した本音の形というだけで、オベロンは藤丸が失意の庭を喝破したことを知っているけど何が起こったのかは知らないだろうというところから膨らんだ話でした。
カルデアで過ごして藤丸の走馬灯を覗いて(既刊『LESS THAN~』収録「裏庭」の話です)、彼と彼の周りを眺めさせられた結果、実際には起こりえない失意でなくありえる漠然とした不安を与えてくれないかな?という妄想です。LB6の、主人公が見えなかった事象の多さが好きなので、「互いの知らなかったことを語る」をできたらというかんじでした。

TYRANT

いやー ほんと… すみません。 描きたかったからとしか言いようがないのですが、刺激を受けた本のリンク貼っておきます。面白かったです。
当サークルはオベロンを直接描けない病にかかっているので、言葉を封じられたらしい時代のシェイに代わりにぺらぺら喋ってもらいました。

夏イベ前のAAで…ハーッ! 夏イベAAAめっちゃ人外で最高だったなあ~!でもこの同人誌壊れちゃったな(笑) とインテ前日は震えが止まりませんでした。先走って同人誌描くからやぞ いい加減になさい

王じゃなくて王を観測する側のリトル王問答というか物語問答というか。
王の精神のとこは、シェイの時代の王様は自然的身体と政治的身体(王の二つの身体)という理解のされ方をしていたらしいというのを読んで、でもシェイの描く王たちって人間の苦しみがすごくて、Fateシェイならその身体と精神の分かちがたさと王という位置の特別性を面白がって物語として仕立て上げたんだろうな、と妄想した部分でした。


「TYRANT」でシェイが語る暴君像はオベロンを少し掠めるけれど、秋の森での彼の振る舞いをすべて説明できるものではない。シェイが語るモルガンもオベロンも、イメージは合ってるし本質も一部とらえてるんだろうけど、それだけじゃないよねというのがあればいいなと思います。この話ではシェイとAAが話すのはシェイ作品のなかで語られる暴君像であって、主題はオベロンではないためスルーされます。


暴君を描いた物語について「現実には不在なんだから物語として楽しめ」と言う、それは言葉が抑圧された処女王時代、現実から距離のあるモチーフを選ぶことでようやく物語を生み出せた彼の生存戦略(天才なのでそういうのひっくるめて丸ごと楽しんでそうだけど)(Fateシェイの場合です)でもあるけど、そういった語りはオベロンの嫌うシェイクスピアそのもので、逆算でオベロンが特に何を厭うかを表せたらいいなと思っていました。
滅茶苦茶だ!


重ね方のあたりは説明できた気がします! 息切れがすごい
こんな大量の説明をしてもなんかよくわからんになっても仕方ないくらい、ページと説明はしょりまくって描いちゃってすみません。

おわり

出した同人誌について、作品の外で度々喋りまくっちゃって己でもかなり恥を感じているので、もっと説明をちゃんと入れまくったわかりやすい漫画を描きたいですね。
でも今回、オベロンを語らず語りたい!の気持ちを満たすために、秋の森での妖精王としての振る舞いを反映する「RE」「RE:re」、前半では語り切れなかった部分について少し触れる「TYRANT」で分けてみる実験をやってみてかなり楽しかったので、こういうかんじのはまたやりたいです。今度はもっとわかりやすく…あとできたら分けないで1つの話で!

長々とお付き合いくださりありがとうございました。